仮面ライダーオーズ

OUKI

仮面ライダーオーズ



平成仮面ライダーシリーズ第12作。

本作品は人間の「欲望」をメインテーマとし、欲望から生まれる硬貨オーメダルと、メダルを巡る人間と怪人との争奪戦を描く。敵との戦いの中で新たなオーメダルを獲得し、強化していくという点において、初代『仮面ライダー』から続いている「敵の力を利用して敵に立ち向かう」というシリーズ最大の特徴がより前面に押し出されている。キーアイテムの争奪戦、相棒、師弟、種族の苦悩など、平成仮面ライダーシリーズのテーマを複数取り入れているほか、ヒロイズムに徹した主人公の性格、主人公が異形の者へ変貌していく過程と狭間の苦悩といった昭和仮面ライダーシリーズの要素をも組み込み、原点回帰の側面も持ち合わせている。

前作『仮面ライダーW』では変身ベルトに2種類のアイテムを組み合わせることで変身にバリエーションを持たせていたが、本作品の変身はそれをより発展させたものとなっており、変身ベルト「オーズドライバー」に3種類のコアメダルを組み合わせることで、同系統のメダルを組み合わせた変身「コンボ」以外にも異なる系統のメダルを組み合わせた変身「亜種」が多数存在しており、単純な変身バリエーション数はシリーズ中でも屈指の多さとなっている。

タイトルおよび主人公の「オーズ(OOO)」という名には、「主人公がキーアイテム『オーメダル』のうち3つを組み合わせて戦うこと、「オーズという読みは陰謀を企てる敵怪人の幹部(王)が複数存在する(王s)ということ、「Over ∞ (無限大以上)=無限大すら超越した最高の満足」という意味合いが込められている。
1000回記念
2011年4月3日放送の第28話において、1971年4月3日放送の『仮面ライダー』第1話から数えて仮面ライダーシリーズの放送話数が通算1,000回を迎えた。これを記念し、特別編として放送された第27話・第28話の前後編は、作中人物が1,000回到達を祝福するメタフィクション的な内容となっている。また放送当日は、番組枠内で仮面ライダー40周年の記念CMも流れた。

同時に仮面ライダーシリーズ生誕40周年を迎え、2011年4月1日には「40周年記念作品」として『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』が公開された。

本来は第28話ラストの鴻上の台詞にもある通り、1,000回記念放送を経て『レッツゴー仮面ライダー』公開となる予定であったが、後述の放送順延に伴い順序が入れ替わることになり、結果として『仮面ライダー』の初回放送日と重なる形となった。
平成仮面ライダーシリーズ第9作『仮面ライダーキバ』放送時から稼働してきたデータカードダス「仮面ライダーバトル ガンバライド」が、本作品の放送開始と同時期に稼動開始する001弾よりオーメダルに対応。この連動を機にオーズは爆発的なヒットとなり、オーズの玩具関連商品(「DXオーズドライバー」や「オーメダルシリーズ」など)が次々と在庫切れになる「リアルオーメダル争奪戦」が勃発した。これ以降、ガンバライドは従来のカードダスに加えて玩具からもデータを読み込んで遊べるようになり、なりきり玩具とカードゲームの両面から商品展開が行われる。

スーパーヒーロータイム枠でのデータ放送は、『キバ』から前作『W』および、同時期の「スーパー戦隊シリーズ」の2番組による同じ内容、いわゆる番組視聴による出席簿方式を実施していたが、本作品以降は番組連動データ放送を実施している(『天装戦隊ゴセイジャー』は最終回までこの方式を継続)。

オープニングの撮影には、当時正式発表されたばかりのARRI製デジタルシネマカメラ「アレクサ」が使われている。本編での投入は、平成仮面ライダーシリーズ第14作『仮面ライダーウィザード』からとなる。

本作品でも、放送終了後にアンクやバースのVシネマの企画が構想されていたが[5]、主要スタッフ陣が『特命戦隊ゴーバスターズ』の企画準備に取り組むことになったため実現しなかった。

2022年8月24日、本編最終回から10年後を描いた完結編である新作のVシネクスト『仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル』が発売された。
鴻上ファウンデーションが運営する鴻上美術館に所蔵されていたオーメダルの封印が解かれ、800年の眠りから目覚めた怪人たちグリードが街中へと逃亡。この事態に備えて配備されていた鴻上の戦闘部隊ライドベンダー隊もあっけなく壊滅し、美術館も全壊してしまった。

そんな大惨事にも全く気づかず、美術館の事務室で眠りこけていたアルバイト警備員がいた。彼の名は火野 映司。何の欲もなく、わずかな日銭と明日のパンツだけを持ち、世界を放浪している青年である。全壊に際してようやく目を覚ました映司は、室内に偶然落ちていた赤いメダルをアルバイト代と勘違いし、現場から持ち去ってしまう。

働き口を失った映司は街をさまようが、そこに突然宙に浮く腕の怪物アンクが現れ、「俺のメダルを返せ」と要求する。だが、そこに他のグリードの分身ヤミーが乱入。ヤミーは駆けつけた刑事泉 信吾らに重傷を負わせたうえ、アンクにも一方的に危害を加える。映司はアンクを含めた人々を救おうと無謀にもヤミーへ立ち向かうが、そんな彼を見たアンクは「利用できる」と判断すると、さらに2枚のメダルと謎のベルトを映司に手渡し、「死にたくなければ変身しろ」と促す。

こうして映司は、オーメダルの力を使って戦う戦士仮面ライダーオーズとなり、メダルを巡るグリードたちの戦いに巻き込まれていく。
【参考】https://www.kamen-rider-official.com/riders/12

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