ギャンブル依存症について
１．ギャンブル依存症とは何か
ギャンブル依存とは、その人の人生に大きな損害が生じるにも関わらず、ギャンブルを続けたいという衝動が抑えられない病態をいいます。
勝ちを追い求めて、最後には掛け金をたいてい失ってしまいますが、そのような行為を人に隠したり、貯金を使い果たしてしまったりします。
借金が膨らんで、盗みや詐欺行為に手を染めてしまうこともあります。
そして、最終的には生活が破綻して、深刻な事態に至ります。
２．ギャンブル依存症のリスク要因
ギャンブル依存症のリスク要因は、遺伝的な傾向、衝動性の高さ、精神的な問題（不安、うつ症状）、環境的な要素（ギャンブルへのアクセス性、周囲の影響）、過去のギャンブル問題の経験などが関与します。
これらの要因は相互に影響し合い、ギャンブル依存症のリスクを高めます。
予防や早期対策には、これらの要因に関する情報やサポートを受けることが重要です。
３.ギャンブル依存症の影響
ギャンブル依存症の影響は財政的な問題、心理的な負担、社会的な孤立、法的なトラブル、健康への悪影響などがあります。
多額のお金を使い、借金や負債を抱える可能性があります。
また、ストレス、不安、うつ症状などの心理的な問題が現れ、家族や友人との関係が悪化し、社会的な孤立感が増すこともあります。
違法行為に手を染めるリスクや法的な問題に直面することもあります。
さらに、睡眠障害や体調不良などの健康への影響も考えられます。
４.ギャンブル依存症の兆候と症状
焦りや興奮感: ギャンブルへの強い興奮感や刺激を求める傾向があります。
高額な賭けや多額の負債: 高額な賭けや借金をしている場合があります。
ギャンブルに時間を費やす: ギャンブルに多くの時間を費やし、他の活動や責任を疎かにする傾向があります。
家族や友人との関係の悪化: ギャンブルのために家族や友人との関係が悪化し、孤立感や不和が生じることがあります。
金銭的な問題: お金を使い果たしたり、財政的な困難に陥ることがあります。
心理的な問題: 不安感、うつ状態、イライラ、自己嫌悪感などの心理的な問題が現れることがあります。
隠れてギャンブルを行う: ギャンブルを隠すために嘘をついたり、秘密裏に行動することがあります。
ギャンブルを制御できない: ギャンブルをやめることが難しく、制御できない状況に陥ることがあります。
5.ギャンブル依存症からの回復
回復とは、今まで頼りにしていた依存対象を手離しても動じずに生きていけることをいいます。
ギャンブル依存症であれば、何か困難が生じた際にギャンブルに逃げずに問題解決に取り組める、ギャンブルがしたくなっても適切な対処法を用いてその場をしのげる、家庭や仕事や趣味などギャンブルよりも大事にしたいもののために時間を使えるといった状態が回復像の1つとして考えられます。
専門家の支援を受ける: 心理カウンセラーや治療者のサポートを受けることが有益です。専門家は回復のための戦略やスキルを教えてくれます。
支援グループへの参加: 同じ問題を抱えた人々とのつながりを作ることで、相互支援や経験の共有が可能です。ギャンブラーズ・アノニマス（GA）などのグループがあります。
新たな趣味や活動の探求: ギャンブルの代わりに健全な趣味や活動を見つけることが大切です。自己成長や喜びをもたらすものに焦点を当てましょう。
6.ギャンブル依存症予防策
行動嗜癖に陥る背景には、ストレスなどの心の問題があると言われています。
ストレスへの対処には、ストレスの原因となる事柄に対処すること、ストレスの原因についての受け止め方を見直すこと、友達や家族、教員、医師などの専門家などに話を聞いてもらったり、相談したりすること、コミュニケーションの方法を身に付けること、規則正しい生活をすることなどいろいろな方法があり、それらの中からストレスの原因、自分や周囲の状況に応じた対処の仕方を選ぶことが大切です。
行動嗜癖は、物質依存と同様に自分の意思のみでやめることはできません。
最寄りの保健所や精神保健福祉センターなどの相談機関に相談することや専門医療機関などで診断・治療を受けることが大切です。
また、自助グループ等民間支援団体などとつながり、同じ行動嗜癖の仲間と経験談を話し合うなど、支援を受けることもお勧めします。
7.まとめ
回復するためにはリスクマネジメントがとても大切な事だと感じました。
予防策は１つだけではなく色々あるので、自分に合ったものを実行していくことによって回復につながるのだと思います。
ありがとうございました。
