仮面ライダードライブ

OUKI

仮面ライダードライブ



平成仮面ライダーシリーズ第16作目。

主役となる仮面ライダードライブは自動車がモチーフとして設定され、シリーズで初めてバイクではなく自動車を運転するライダーとなっている。ストーリー面では刑事ドラマの要素が取り入れられており、味方側の登場人物の大半は警視庁所属の人物で固められている、警察に所属もしくは警察官が変身する仮面ライダーは過去にも存在したが、警察官が主人公となったのは初めてである。

ストーリー形式は過去の作品と同じく前編と後編の2話完結で1つの事件を描くスタイルであるが、エピソードによっては1話完結のストーリーを前振りとして次の2話に繋げる事実上の3話構成(第9-11話、20-22話)や、1話完結の事件2つを合わせて1つのエピソード(第12・13話)を構成する場合もある。全体としては、第24話までが第1部、第36話までが第2部(警察編)、第37話以降が最終シリーズ(ロイミュード編)と大きく区分されている。またメインのストーリーは第47話で完結し、最終話(第48話)は次回作『仮面ライダーゴースト』とコラボした特別編として位置付けられている。

西暦2014年。雨が降りしきっていたとある日、人類の滅亡を目論む謎の人工生命体ロイミュードが世界各地を襲撃した。ロイミュードの力によって周囲のあらゆるものの動きが鈍くされ、多くの人々が犠牲となった。後に周囲の動きが遅くなる現象は重加速やどんより、ロイミュード襲撃の出来事はグローバルフリーズと呼ばれるようになった。その同時期、警視庁の刑事泊進ノ介は同僚の早瀬明と共に爆破テロの犯人と交戦していたが、発生した重加速の影響で拳銃を誤射してしまい、その二次災害によって早瀬に重傷を負わせてしまう。同じ夜、巡査の詩島霧子は1体のロイミュードと遭遇して命の危機に陥るが、意志を持つミニカーシフトカーを使役して戦う仮面の戦士仮面ライダープロトドライブに命を救われた。

それから半年後。進ノ介はグローバルフリーズ発生後に設立された怪奇事件専門の部署特状課に左遷され、早瀬に重傷を負わせたという失態から無気力になり、サボっては同僚となった霧子によって部署に連れ戻される毎日を続けていた。そんなある日、人間が全身真っ赤になって意識を失うという殺人未遂事件が起こり、特状課は捜査に乗り出す。その捜査で進ノ介は人工知能を持ったベルトドライブドライバー(ベルトさん)と、ベルトさんが使役するシフトカーに出会う。やがて人間を襲うロイミュードを発見した進ノ介は腰に着けていたベルトさんに変身を促され、シフトカーの力で戦う戦士ドライブに変身し、ロイミュードを撃退した。その後、プロトドライブのことを知っていた霧子は進ノ介を秘密基地ドライブピットに案内し、ドライブのことは特状課にも漏らさないようにと告げる。やがて、プロトドライブが「仮面ライダー」と呼ばれていたことを知った進ノ介は、秘密の戦士仮面ライダードライブとして、ロイミュードとの戦いに身を投じる。一方でロイミュードも指導者であるハートと参謀格のブレンが動き出し、仮面ライダーと同等の力を持つ戦士魔進チェイサーを繰り出す。彼は敵でありながら、無関係の人間を決して襲わず、仮面ライダーとの一騎討ちを望むという高潔な一面を持つ戦士だった。戦いが激化する中、仮面ライダーマッハの資格者として訓練を積んでいた霧子の弟詩島剛がアメリカから帰国して仲間に加わり、ドライブピットは二人体制でロイミュードに立ち向かう。

そんなある時、ロイミュードの幹部ロイミュード001(フリーズ)により、人間と融合する新たなタイプのロイミュードが生み出され、人間を殺害するわけにはいかない仮面ライダー側は苦戦を強いられる。現れた融合進化態ロイミュードは早瀬の入院している病院を襲撃し、多くの市民が危機に陥った。進ノ介は早瀬の危機を目の当たりにし、ベルトさんの「仮面ライダーの正体は秘密でなければいけない」という反対を押し切り、ついに一般市民の目の前でドライブに変身する。こうして「警察官が仮面ライダーだった」ということが世間に知れ渡ることとなった。一方、魔進チェイサーことチェイスは、自身がかつてプロトドライブであったことを思い出すが、ハートたちと友情を誓い合ったこともあり、人間のためにもう一度戦うべきか否かについて思い悩んでいた。ハートはチェイス自身にその決断を委ねるが、かつて自身が救った霧子が危機に陥る様を見て、人間を救うことは自分の本能なのだと理解し、第3の戦士仮面ライダーチェイサーに変身、ロイミュードに反旗を翻す。

チェイサーが加入した後、進ノ介はかつて自分の父親泊英介を殺した犯人を逮捕する。しかし真犯人は、警察内部で人間に化けて暗躍していたロイミュード001こと真影壮一と、彼の手下である警察の幹部仁良光秀の2人だった。2人の策略に翻弄され、一時は特状課全体が世間から敵視されるという危機に陥るが、進ノ介は彼らの犯行を白日の下に晒し、特状課の名誉を回復すると共に真影=フリーズロイミュードを打倒、仁良を破滅に追いやることで父の仇討ちを果たすことが出来た。一方で、ロイミュードに洗脳されたふりをして彼らに従っていた剛の捜査で、ロイミュードの生みの親にして剛と霧子の父蛮野天十郎が、ベルトさん同様に意識体として生き延びていることが発覚。当初は特状課に手を貸す素振りを見せる蛮野だったが、それは全て罠だった。蛮野は悪の戦士ゴルドドライブに変身し、味方であるはずのハートたちをも踏み台にし、第2のグローバルフリーズを起こすために全世界に向けて牙を剥く。
【参考】https://www.kamen-rider-official.com/history

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