仮面ライダージオウ

OUKI

仮面ライダージオウ



平成仮面ライダーシリーズの20作品記念作品にして、テレビシリーズでは最後の作品。これに関連して「Since2000 平成20 Kamen Rider Kicks」の記念ロゴマークも新規に製作され、公式サイトや関連商品、オープニングのタイトル表記時などに使用されている。

時計をモチーフとした本作品では、主人公のジオウをはじめとする仮面ライダーたちも時空を巡って戦う「タイムトラベルライダー」として位置付けられている。シリーズ第1作『仮面ライダークウガ』から第19作『仮面ライダービルド』までの各作品の時代を含めた、さまざまな時空を巡るタイムトラベルという要素やジオウが「未来の魔王」であるという設定は、20作品目に相応しい壮大なスケールを志向したことに起因する。

ジオウたちは歴代平成仮面ライダーたちの力を持つアイテム「ライドウォッチ」によって彼らの力を使用できるほか、ストーリー面でも歴代平成仮面ライダーたちとの出会いが強調されたものとなっている。歴代平成仮面ライダーたちとのクロスオーバー作品である点は、シリーズ節目の作品であった第10作『仮面ライダーディケイド』とも共通しているが、本作品ではそれとの差別化を図るべく「レジェンドから逃げない」というスタンスが、企画段階より明確に打ち出されている。その『ディケイド』の主人公である門矢士 / 仮面ライダーディケイドは、ジオウたちの前に大きく立ちはだかるキャラクターとしての展開が予定されており、『ディケイド』が『ジオウ』以上にレジェンドを扱う作品であったため、その設定から当初は数話のみの登場を想定していたが、反響の大きさと説明など便利であることから、もっと出てくれないかという話になり、最終盤では『ディケイド』の完結編的なエピソードとしても描かれている。その多くが聖人君子の主役の平成仮面ライダーの中で自虐的・偽善的に「自分は破壊者だ」と言えるディケイドは、唯一悪者として扱える仮面ライダーとなっているため、物語に大きく関わっている。シリーズの設定的な根幹の片棒をいずれかの形で担いでもらうため、ゲストではなくある種の特別扱いが必要と考え、有り体として敵と思い、ラスボスではなく中ボスとして3月ごろに倒されるという想定であった。

9月から12月、1月から3月、4月から終わりまでの3章仕立てとなっている。

EP01 – EP12
西暦2018年の秋。王様になることを夢見る高校3年生の常磐ソウゴは、未来から来た自分を抹殺しようとする明光院ゲイツ / 仮面ライダーゲイツに命を狙われ、同じく未来から来たツクヨミに救われる。その中でソウゴは、西暦2068年の世界を自分が魔王にして時の王者オーマジオウとして支配することを知るが、最低最悪の魔王ではなく、世界を良くする最高最善の魔王になることを宣言する。そこに現れたオーマジオウの従者を名乗る予言者ウォズからジクウドライバーを受け取り、仮面ライダージオウへと変身。歴史改変を企てるタイムジャッカーが生み出したアナザーライダーを倒すため、歴代のレジェンドライダーたちと出会いながらライドウォッチを受け取り、集めることがオーマジオウになる道にも繋がることを知る、ゲイツとツクヨミはソウゴが自分たちの知る最低最悪の魔王になるのかと疑問を抱き、同居をして彼を監視しつつ、アナザーライダーとの戦いに挑む。
EP13 – EP16
だが、ソウゴが覇道を全く進もうとしない状況に不安を覚えたウォズはタイムジャッカーと一時共闘を選び、門矢士 / 仮面ライダーディケイドを招き入れ、ソウゴを2068年の世界へと送り込む。そこでソウゴはオーマジオウと対峙し、未来の自分が最低最悪の魔王になることを確信し、その圧倒的な力を体感する。そして、現代へと戻り、一時はゲイツにジクウドライバーを破壊させて魔王への道を閉ざすが、ゲイツの「最低最悪な魔王になったら俺が倒す」という言葉とともに差し出されたドライバーを受け取ったソウゴは再びジオウに変身する。

オーマの日編(EP17 – EP30)
別の時間軸の未来からもう一人のウォズ(白ウォズ) / 仮面ライダーウォズが現れる。彼は、ゲイツが審判の日オーマの日にゲイツリバイブとなってオーマジオウを倒し、世界を救ったという。
白ウォズはゲイツを救世主にするため、3つのミライドウォッチを集めようとする。そして、別の時間軸の未来に存在する仮面ライダーシノビ・仮面ライダークイズ・仮面ライダーキカイのミライドウォッチを集める。
その一方で、ウォズ(黒ウォズ)は、ソウゴがオーマの日に使用されていたとされる禁断のアイテム・銀色のライドウォッチをソウゴに渡し、裏の自分自身であるミラーワールドのソウゴから渡された金色のライドウォッチと合体させることでジオウライドウォッチIIを完成させ、ジオウIIとなる。
そんな中、加古川飛流 / アナザージオウが現れ、アナザーライダーの契約者を襲撃し始める。飛流はソウゴに恨みを抱いており、ツクヨミは、その恨みの起点となった10年前のバス事故があった日へと飛び、その事故がタイムジャッカーのスウォルツがソウゴと飛流を含めた子供たちを未来へと転移させ、王の素質を見極める試練を与えたことによるものと知る。それを止めようとしたツクヨミがスウォルツに銃口を向けた際にソウゴの名を口にしていたことから飛流は事故の原因がソウゴにあると誤解していた。
ゲイツは自らの甘さからツクヨミが事故の犠牲になったと思い込んでしまい、ソウゴを倒す覚悟を決め、3つのミライドウォッチからゲイツリバイブライドウォッチを完成させ、仮面ライダーゲイツリバイブとなってソウゴを倒そうとする。一方の黒ウォズも白ウォズから仮面ライダーウォズの力を奪い、戦いを止めようとする。
だが、ソウゴはゲイツに対して「友達であるゲイツが自分が魔王になると確信したなら倒されてもいい」と言ったことで、ゲイツもソウゴを友達として認め、そこに現れたアナザージオウやアナザーライダー軍団を共に倒す。
自らが望む未来が来ないと悟った白ウォズは、海東大樹 / 仮面ライダーディエンドと接触し、ソウゴたちのライドウォッチを盗ませる一方で、世界を破滅させようとするが、真っ直ぐなソウゴに心を動かされ、彼にジオウトリニティライドウォッチを渡し、ジオウ・ゲイツ・ウォズの3人のライダーの力をひとつにした仮面ライダージオウトリニティへと変身させ、世界の破滅を防いだ。
こうして新たなオーマの日が訪れ、誰も知らない新たな未来へと動き出したため、白ウォズは消滅する。
EP31 – EP40
残りのライドウォッチを集めていく中で、ツクヨミがタイムジャッカーと同様、時を止める力に目覚め、記憶を失くしていた彼女は過去の自分に何かがあったのかと思うようになる。そこに現れた士はツクヨミとともに2058年の世界へと飛び、時を操る少女とその兄と思われる青年に出会う。そこに現れたスウォルツは、「時の王の力とお前の力が共鳴するとき、新たな力が誕生する」と言い、その場を去る。
そして、最後のひとつであった電王ライドウォッチを手にしたソウゴは全てのライドウォッチを集めたことでグランドジオウライドウォッチを完成させ、仮面ライダーグランドジオウへと変身する。

加古川飛流ワールド編(EP41 – EP43)
再び2068年の世界へと飛ばされたソウゴはオーマジオウと対峙するが、ソウゴは唯一ドライブの力を継承していなかったため、オーマジオウに敗北。ウォズの機転で現代へと撤退したソウゴはアナザージオウIIとなった飛流によって歴史が改変された世界に遭遇し、彼が新たな魔王として君臨していた。ゲイツやツクヨミたちもソウゴのことも覚えていなかったが、士の協力を得て彼らを説得し、態度を軟化させる。
だが、歴史改変は新たな王の擁立ではなく、自らが王になろうとしたスウォルツの陰謀によるものであり、戦いの中でディケイドの力を士から奪う。

EP44 – LAST(最終話)
ディケイドの力を手にしたスウォルツはアナザーディケイドとなり、ソウゴはスウォルツを倒そうとするが、それは同時に彼の妹であったツクヨミも消えることを意味していた。
スウォルツは自分の世界を救うため、全世界の融合を進め、ソウゴを利用して世界を崩壊させようとしていた。
ソウゴは、2068年の世界へと飛んでツクヨミにライドウォッチを渡し、オーマジオウの力を分け与えさせることで仮面ライダーツクヨミを生み出し、世界を救おうとするが、彼女が離反して兄のスウォルツに加担したことで計画が破綻する。
そして、ゲイツもスウォルツの攻撃からソウゴを庇ったことで命を落とすが、ソウゴは仮面ライダーオーマジオウとなり、裏切っていた芝居をしていたツクヨミの協力もあってスウォルツを倒す。
ソウゴはオーマジオウの力で時空を破壊・創造して新たな世界を構築する。
【参考】https://natalie.mu/eiga/gallery/news/319323/997754

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