りんりんの運命の出会い日記 その八
すっかり暗くなった夜道、私は家路を急いでいた。
この頃、陽が暮れるのがすっかり早くなり、夏を思わせるような昼間の日差しも夜になると肌寒い。
陽が暮れると、なぜか早く家に帰ろうと焦る私。
そんな私がやっと、家の敷地にたどり着く。
あとは13段階段(真実だ)を降りれば家のドア…というところで、私はピタッと足を止めた。
暗くてよく見えないが、階段の中ほどに何かいる。
私は、とっさに「ネコ?」と思う。
しかし、夜目にもネコのシッポにしては長い…ような気がする。
え? じゃナニ?
訝る私の目に入ってきたものはシッポの5つの輪っか。
ん?5つの輪っか!?
…
なんとアライグマ!
私の家の敷地にアライグマ!
「ラスカル!」思わず叫ぶワタシ。
ラスカル好きにとっては「運命の出会い」だ!
とっさに「アライグマ」の単語より「ラスカル」が先に浮かぶ。
その声に驚いたか、もう一つの影がピョコンと顔を出す。
なんとアライグマ!
私の家の敷地にもう一匹のアライグマ!
私が一歩近づくと(家に入りたかっただけなのだが)、ピューンと隣家の方に逃げていった。
隣家は空き家。
頼むから、空き家で子供を産まないでよ!
と願いながらその夜を過ごした。
翌朝、出がけの私の目に飛び込んできた「町内会のお知らせ」のうちの1枚のポスター。
…。
下手に手出しをしなくてよかった。
皆さんもラスカルを見かけたら気をつけるようにね!